パスポート代筆書き方|子供が赤ちゃん・小学生のパスポートサインは?

パスポート申請する際、基本的には、
申請書(一般旅券発給申請書)には、
申請者本人が記入をしなければいけません。

けれども、子供がまだ赤ちゃんとか小学生未満で、
自分で字を書くことができない場合には、
親が代筆することも認められています。

ただし小学生以上だと所持人自署欄だけは、
自分で記入しなければいけないなど、
かなり細かい代筆ルールがあります。

具体的に、パスポート申請書のどの欄に
どんな風に代筆をしなければいけないのか?
この記事で詳しくまとめています。

パスポートの代理署名できる人と順位

パスポートの代筆は誰でもできるわけじゃありません。

パスポート申請者と下記のような関係にある人だけが、
代筆が認められています。

  • パスポート申請者の法定代理人(親権者・後見人)
  • パスポート申請者の配偶者
  • パスポート申請者の渡航に同行する者

パスポート申請者の法定代理人(親権者・後見人)

申請者の親権者(母親や父親)のほか、
法定代理人と認められている後見人がいる場合も、
代筆することができます。

子供がまだ未就学児であれば、
署名欄も含めて全て親が記入することになるし、
小学生や中学生だと署名欄以外は親が記入をする、
といった感じになりますね。

パスポート申請者の配偶者

申請者と婚姻関係にある男性もしくは女性も、
パスポート申請時に代筆することができます。

配偶者が入院をしていたり、
障害があって自分で記入できない場合など、
申請者本人に代わって代筆・代理申請ができます。

パスポート申請者の渡航に同行する者

法定代理人や配偶者がいない場合でも、
申請者と一緒に海外に行くことになっている人でも、
実は代筆が認められています。

実質的に赤の他人もパスポート申請書に
記入することができるので、
パスポートを代筆すること自体には、
特に厳しい制限があるわけじゃありません。

パスポート所持人自署欄の代筆方法

申請書の表面の所持人自署はそのまま、
旅券(パスポート)に転写されるサインとなります。

外国で使用するサインにもなるので、
いつでも書ける慣れた文字で署名するようにしましょう。

赤枠の点線の上に申請者の名前を代筆し、
さらに、点線の下に代筆者の氏名と申請者との関係を
記入することになっています。

パスポートはローマ字・漢字・ひらがな?

所持人自署欄に記入する氏名は、
ローマ字でも漢字でもひらがなでも構いません。

逆に言うと、ローマ字・漢字・ひらがな以外だと、
認められない可能性もあるので気を付けなければいけません。

ひらがなで署名する分には特に注意点はありませんが、
ローマ字で書く場合にはヘボン式、
漢字で書く場合には戸籍謄本通り
に書かなければいけません。

書き直しが必要な書き損じ

下記に該当する場合は
パスポート申請書類の書き直しが必要になります。

  • (1ミリでも)枠からはみ出している
  • 二度書きしている
  • なぞり書きしている
  • 二段書きしている
  • 字がかすれている
  • 氏(苗字)のみもしくは名のみ

パスポート所持人自署欄の代筆記入例

所持人自署欄の赤枠の点線の下に代筆者が記入をしますが、
どんな風に記入するのかというと、

  • 「山田 太郎 (父) 代筆」 もしくは 「by T.Yamada (Father) 」
  • 「山田 花子 (母) 代筆」 もしくは 「by H.Yamada (Mother) 」
  • 「山田 三郎 (後見人) 代筆」 もしくは 「by S.Yamada (Guardian)」
  • 「小川 明 (夫) 代筆」 もしくは 「by A.Ogawa (Husband) 」
  • 「小川 玲子 (妻) 代筆」 もしくは 「by R.Ogawa (Wife) 」
  • 「小川 雅夫 (付添人) 代筆」 もしくは 「by M.Ogawa (Attendant) 」

といった感じになります。

氏と名の順番は特に決められていないので、
苗字と名前が逆になっても構いません。

先程の例だと、

「太郎 山田 (父) 代筆」 もしくは 「by Yamada.T (Father) 」

と代筆することもできます。

パスポート申請者署名欄の代筆方法

申請者署名欄を代筆するにあたっては、
戸籍謄本に記載されている通りに記入しなければいけません。

勝手にローマ字にしたり、
漢字をひらがなに直して書くことはできません。

代筆する際には申請者の名前を戸籍通りに記入した後、
左上に「父代筆」「母代筆」といった感じで、
代筆者の名前と申請者との関係を記入します。

代筆者の名前の記入方法については、
情報を探しても特に指定されているわけじゃなさそうです。

つまりローマ字でもひらがなでも記入できそうなんですが、
書き直しとなる可能性があるので、申請者名と同じく、
戸籍通りの漢字で名前を記入するのが良さそうです。

パスポート申請者署名欄の記入例

1.代筆者が申請者の法定代理人(親権者)である母の場合

山田 博史 母代筆

2.代筆者が申請者の法定代理人(親権者)である父の場合

山田 博史 父代筆

3.代筆者が申請者の法定代理人(後見人)である場合

山田 博史 後見人代筆

4.代筆者が申請者の配偶者である妻の場合

山田 博史 山田裕子(妻)代筆

5.代筆者が申請者の配偶者である夫の場合

山田花子 山田博史(夫)代筆

6.代筆者が申請者の付添人(同行者)である場合

山田 博史 井上孝雄(付添人)代筆

法定代理人署名欄の記入も忘れずに

親権者もしくは後見人など法定代理人として、
パスポート申請書に代筆をした場合には、
法定代理人署名欄にも記入をしなければいけません。

法定代理人署名欄も申請者記入欄と同じく、
戸籍謄本の通りに漢字で記入する規則となっています。

ローマ字やひらがなは認められないので注意をしましょう。

父親や母親が代筆・代理で証明した場合はもちろんのこと、
申請者が未成年で、自分で全て記入をしたとしても、
法定代理人(親権者など)が法定代理人署名欄を記入しなければいけません。

パスポートを代筆する際の注意点

所持人記入欄や申請者署名欄、法定代理人署名欄のほか、
パスポート申請書に代筆するにあたって、細かい注意点を上げると、

  • 折り目を付けない
  • 黒インクを使う
  • 漢字氏名は戸籍謄本に合わせる
  • 小学生以上は本人が署名
  • ローマ字はヘボン式

といったものがあります。

折り目を付けない

パスポート申請書(一般旅券発給申請書)は、
機械で読み取りしていきます。

申請書に折り目があると読み込むことができなくなる可能性があるので、
折ったりしてもいけないし、余計な部分にメモを書き込みしたり、汚してもいけません。

黒インクを使う

簡単に消えてしまう鉛筆の記入は不可で、
ボールペンやマジックなどで記入しなければいけません。

その際、インクの色は黒のみで、
青や赤、緑などは認められません。

漢字氏名は戸籍謄本に合わせる

申請者署名欄、法定代理人署名欄には
戸籍謄本に記載されている通りの
漢字氏名を記入しなければいけません。

その他の申請者辞書欄なども、
戸籍謄本の通りに記入をしておくのが無難でしょう。

関連ページ:パスポートを家族全員分申請|戸籍謄本・住民票の枚数や代理申請は?

申請者署名欄は小学生以上は本人が署名

申請者署名欄の代筆が認められているのは、
申請者が未就学児だったり障害がある場合のみです。

小学生以上の健康な子供であれば、
申請者署名欄は自分で書かなければいけません。

まだ漢字を書くことができなかったとしても、
申請者署名欄はひらがなが認められているので、
枠内からはみ出ないように書かせるようにしましょう。

ローマ字は大文字かつヘボン式

ローマ字は、厳密には、

  • ヘボン式
  • 日本式
  • 訓令式

といった種類があり、
パスポート申請で認められているのは、
ヘボン式のみです。

さらに大文字で書く必要があり、
小文字は認められないので気を付けましょう。

ヘボン式のローマ字は普段から良く使うローマ字なんですが、
一部、混乱しそうなヘボン式のローマ字を上げると、

  • 「し」→「SHI」
  • 「ち」→「CHI」、つ⇒「TSU」
  • 「ふ」→「FU」
  • 「じ」→「JI」、「ず」→ZU」
  • 「ぢ」→「JI」、「づ」→ZU」
  • 「しゃ」→「SHA」、「しゅ」→「SHU」、「しょ」→「SHO」
  • 「ちゃ」→「CHA」、「ちゅ」→「CHU」、「ちゃ」→「CHO」
  • 「りゃ」→「RYA」、「りゅ」→「RYU」、「りょ」→「RYO」
  • 「じゃ」→「JA」、「じゅ」→「JU」、「じょ」→「JO」

逆に言うと、
「し」を「SI」と書いちゃいけないし、
「ち」を「TI」、「ふ」を「HU」と書いてもいけません。

関連ページ:パスポートの英語の月の意味|アルファベット・ローマ字の注意点

未成年者がパスポート申請する場合

親権者や後見人が代理申請するんじゃなくて、
未成年者が自分でパスポートセンターの窓口に行って、
自分でパスポート申請する場合には、
本人確認書類に気を付けるようにしましょう。

パスポート申請で認められる本人確認書類は、
基本的に顔写真付きの公的書類になります。

具体的には、

  • 運転免許証
  • 各種顔写真付きの許可証・免許証

などがありますが、中学生や小学生だと、
こういった身分証は持てません。

そこで、健康保険被保険者証と在学証明書(学生証)の
2つの証明書が同時に必要になります。

また、親権者(法定代理人)と別々に暮らしている場合でも、
パスポート申請書に代理署名してもらう必要があるので、
申請書類を郵送でやり取りする必要があります。

関連ページ:中学生(未成年)のパスポート申請・書き方|中学生(未成年)の本人確認は?

スポンサードリンク

シェアする

フォローする