ワイパーが動かない原因はナット?ヒューズ?修理方法は?

ワイパーが動かない、もしくは
HIGHにしても動作がゆっくりとしていたり、
停止位置がずれるようになったり。

場合によってはワイパーが動き出すと
スイッチを切っても止まらなくなることがありますが、
ワイパーの不具合が起きる原因としては、

  • アースの接触不良
  • ナットが緩んでいる
  • ワイパーリンク外れている
  • ヒューズ切れが起きている
  • モーターユニットの故障
  • ワイパースイッチの故障

といったものがあります。

アースの接触不良やナットの緩み、
ワイパーリンクが外れている程度なら、
素人でも簡単に直すことができます。

ただ、モーターユニットの故障など、
その他の故障に関しては修理工場かディーラーで
点検・修理してもらうのが賢明です。

仮に、ヒューズ切れが原因だった場合は、
とりあえずヒューズさえ交換してしまえば、
動かないワイパーも正常に動くようになるものの、
本当の問題は、なぜヒューズが切れてしまったのか?です。

原因を正しく見極めて、
適切な修理・補修をする必要があります。

動かないワイパーの症例

完全に動かないわけじゃありませんが、
ワイパーに何かしらの故障・問題が発生すると、
こんな風におかしな動作になることもあります。

なぜか元気が出てくる調子の悪いワイパー動画wwwwwwww

ワイパーが動かない故障原因と修理方法

ワイパーが動かない場合には、

  • アースの接触不良
  • ナットが緩んでいる
  • ワイパーリンク外れている
  • ヒューズ切れが起きている
  • モーターユニットの故障
  • ワイパースイッチの故障(接触不良)

など、いろいろな原因が考えられるわけですが、
まずはどんな手順で故障個所を特定していくと良いのか?
を見ていきましょう。

ワイパー故障個所の特定手順

まず、ワイパースイッチを入れたとき、
「ウィーン」というモーター音がしない場合には、

  • ワイパースイッチの故障(接触不良)
  • モーターユニットの故障
  • アースの接触不良
  • ヒューズ切れが起きている

といった原因が考えられます。

モーター音はしないものの
ウォッシャー液は出てきたり、
フロントワイパーだけじゃなくて、
後部座席の後ろの窓にもリアワイパーがあり、
リアワイパーなら動くという場合は、

フロントワイパー側のモーターユニットの故障

の可能性が高くなります。

次にモーター音はするけれど、
ワイパーが動かないのであれば、

  • ナットが緩んでいる
  • ワイパーリンク外れている

という2つの原因が考えられます。

ワイパーリンク外れていれば、
ワイパーはほぼピクリとも動かなくなるし、
ナットが緩んでいるのであれば、
ワイパーはかすかに動くはずです。

アースの接触不良

ワイパーが動かなくなる故障原因として、
もっとも多いと言われているのがアースの接触不良です。

小学校の理科で習った記憶がかすかに残っていると思いますが、
電気というのは一方通行ではなくて、
JR山手線のように回路になっていないと、
電流が流れることはありません。

車の電源(電池)と言えばバッテリーであり、
バッテリーから流れてきた電流が、
ワイパーシステムやエアコンなどの
電装品へ電気配線を通じて流れていきます。

電装品を通過した電流は最終的に
またバッテリーへと戻っていくんですが、
この時、金属でできている車のボディを通して、
バッテリーにつながる仕組みになっています。

感電しないのか?などなど、詳し説明は省きますが、
車のボディを通して電流を流す仕組みのことを
「ボディーアース」と呼びます。

ワイパーシステムの電気配線と
ボディーアース部分が物理的に接触不良を起こすと、
回路が成立しなくなって電流が流れなくなり
ワイパーも動かなくなります。

電気配線とアース部分は、
通常はナットで締め付けて固定されているはずなので、
配線をナットで締め直すだけで
動かないワイパーが動くようになります。

ナットが緩んでいる

ワイパーの本体(ワイパーブレード)は、
ナットで車に固定されています。

一般的な車種であればワイパーの根元にナットが取りつけられて、
プラスチック製のカバーで覆われているか、もしくは、
黒いナット(ワイパーの黒色と同色)がカバーなしで装着されています。

ナットが緩んでしまっていたら、
ナット部分でワイパーブレードが空回りしてしまい、
ワイパーが動かなくなります。

アースの接触不良の場合と同じくナットを絞めると、
動かないワイパーが動くようになりますが、
絞め過ぎないように気を付けなければいけません。

ワイパーブレードの動きに逆らって強い力がかかると、
ワイパーブレードを破損させる危険があるため、
ナットは少し緩めに絞められています。

フロントガラスに
大量の雪が残ったままワイパーを動かすなど、
ワイパーに無理をさせた覚えがある場合には、
ナットのゆるみが原因の可能性が高いです。

ワイパーリンク外れている

ワイパーブレードの根元部分には、
ナットだけではなくてリンクと呼ばれる部品もあります。

ワイパーモーターとワイパーアームを連結するのが、
ワイパーリンクの役割です。

人間で言うとちょうど肩関節のような構造になっていて、
リンク外れと関節を脱臼したのと同じような状態になります。

球面状のジョイントとなっているので、
リンク部分に破損が見られなければ、
ジョイント同士を押しつけることで、
動かないワイパーが動くようになります。

ヒューズ切れが起きている

ヒューズはワイパーやタイヤなどと同じく消耗品の一つで、
電装品に過剰電流が流れるのを防ぐ役割があります。

どの家庭にもあるブレーカーと同じような働きをするのがヒューズで、
ワイパーシステムに規定以上の電流が流れ込むと、
ヒューズが切れて、電流が一切流れなくなります。

切れたヒューズを交換することで簡単に直るし、
ヒューズ交換の作業もそれほど難しいことはありません。

ヒューズは運転席の足元、
もしくは助手席のグローブボックスを外すと、
その奥に全てのヒューズが一か所に集められた
ヒューズボックスが出てきます。

切れたヒューズを新しいものに交換するだけで
動かないワイパーが動くようになるものの、
問題は、なぜヒューズが切れたのか?です。

ヒューズ切れの原因を放置していたら、
今後も、ヒューズ切れを繰り返して、
そのたびにワイパーが動かなくなります。

ヒューズ切れの原因は、ワイパーモーター内の
コイルの接触不良であったり、
電気配線がどこかで漏電しているなど、
様々な要因が考えられるので、自分でヒューズ交換を済ませても、
必ず修理工場やディーラーで点検・修理してもらいましょう。

モーターユニットの故障

ワイパーブレードを動かす直接的な動力源がモーターユニットなので、
モーターユニットが故障してしまうと、
ワイパーブレードは全く動かなくなります。

ワイパーに強い力をかけてワイパーの動作を邪魔したりすると、
モーターに過剰な負荷がかかって破損することがあります。

また、ワイパーの速度を数段階に分けて調整できる車種の場合、
モーターユニットも複数モードが搭載されているので、
LOWでは動かないけれどHIGHにするとワイパーが動く、
といった部分的な不具合が起きることもあります。

モーターユニットの部品代は安くてもバルク品(中古品)で
安くても1万円、純正品になると4万円ほどになります。

修理工場やディーラーで修理をしてもらう場合、
部品代に加えて作業工賃が3万円ほどかかるので、
最大で7万円ほどの修理費用がかかります。

ワイパースイッチの故障(接触不良)

ハンドル横のワイパースイッチがカチカチ動いても、
内部でスイッチ同士の接触不良が起きていると、
スイッチがONにならず、ワイパーが動きません。

経年劣化による錆や腐食が接触不良の原因となるケースもあり、
部品交換する場合は部品代で1万円~2万円程度。

作業工賃は3万円ほどになるので、
修理費用の合計額や5万円ほどになります。

ワイパー故障の予防方法

ワイパーが動かなくなる故障を防ぐためには、

  • 無理な力をかけない
  • 雪の日はワイバーを上げておく

という2点に気を付けるようにしましょう。

無理な力をかけない

ワイパーが上がろうとしているのに押さえつけるなど、
ワイパーの動作を邪魔するように強い力をかけると、
ワイパーを故障させる危険が非常に高いです。

モーターに過負荷がかかって焼きついたり、
ナットが緩んだりリンクが外れることがあります。

ワイパーを動かしている最中は、
ワイパーに手を触れないように気を付けたり、
ワイパーの動きを邪魔するような重たい障害物を、
取り除くようにしましょう。

雪の日はワイバーを上げておく

ワイパーの動きを邪魔する重たい障害物として、
代表的なものが雪です。

雪国に住んでいる人であれば、
雪が降っている最中に外に駐車する際や、
夜間に降雪が予想されるときには、
ワイパーを上げておくのが常識となっています。

ワイパーが凍り付いてフロントガラスにくっついてしまったり、
ワイパーのゴムの劣化を早めることになるからです。

また、フロントガラスに雪が積もったままワイパーを動かすと、
ワイパーに大変な負荷をかけてしまうので、
フロントガラスの雪をしっかり取り除いてから、
ワイパーを書けるようにしましょう。

僕自身も経験がありますが、面倒だからと言って、
フロントガラスの雪だけ取り除いて車の屋根の雪を、
そのままにして車を走らせるのはやはり危険です。

雪国のドライバーなら、だれもが経験あると思いますが、
屋根の雪がフロントガラスに一気に落ちてきて、
視界を一気に遮られることがあります。

屋根に雪をのせたまま走っていた車が、
パトカーに注意されていた場面もちらほら見たので、
フロントガラスだけじゃなくて屋根の雪も、
キチンと取り除いたほうが良いですね。

ちなみに、雪道を運転するとなると、
スタッドレスタイヤを履けば安心!というわけではありません。

どれだけ性能の良くて高額のスタッドレスタイヤを履いていても、
滑るときにはどうしようもないほど滑ります。

関連ページ:スタッドレスでもアイスバーンは滑る|ABSもブラックアイスバーンに無力?

そんな日は車間距離を十分にあけて運転することが基本中の基本です。

雪が積もる北国で、
信号が赤で停まろうと思っても止まりきれず、
追突事故が急激に増えるのは、やはり冬場のアイスバーンです。

関連ページ:車間距離目安|高速道路・雪道・停止時は?空けすぎ車間距離は?

カーブを曲がっている最中にブレーキを踏んでしまうと、
面白いくらいに車が横滑りして、
車線を飛び出す危険がかなり高いです。

カーブの手間で十分に減速しておくだけじゃなくて、
エンジンブレーキも活用するようにしましょう。

関連ページ:エンジンブレーキの使い方・燃費|坂道・雪道だと?

雪道運転するのがどうしても不安だし怖い!という場合には、
4WDだとかなり滑りにくくなるし、
車種によっては雪道に強いと評判の車もありますよ。

関連ページ:雪道に強い車|外車はアウディ?北海道で雪道に強い車の定番は?

冬と言えば車の中と外の寒暖差が激しくなります。

梅雨時の湿度が高い時期と同じように、
車内に雪が入ってしまうとフロントガラスが曇りやすくなります。

フロントガラスを取ってくれるのがデフロスターという機能になりますが、
デフロスターが効かない場合には、こちらの記事を参考にしてみてください。

関連ページ:デフロスター効かない|車曇り止めボタンが効かない原因と対策

ワイパーが動かない車の車検

ワイパーが動かない状態で車を車検に出した場合、
車検に通るのかというと、ほぼ通らないと思ったほうが良いです。

ワイパーの正式名称は「窓ふき器」で、
ウォッシャー液とセットとみなされます。

ワイパーが正常に動作しないだけじゃなくて、
ウォッシャー液が出ないとかウォッシャー液タンクが空だと、
車検に通らなくなります。

車検でのワイパーの取り決めは、
道路運送車両の保安基準第45条にまとめられていて、

この基準を見る限り、前面ガラス(フロントガラス)のみなので、
リアワイパーは必ずしも正常に動作しなくても良いと考えられます。

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