ヘッドライト曇り除去|ヘッドライト黄ばみ磨き料金は?ピカールは?

ヘッドライトの黄ばみ・曇りの原因

ヘッドライト磨きが必要になるほど、
ヘッドライトの黄ばみ・曇りが起きる原因は

紫外線などによるポリカーボネートの劣化

です。

紫外線などによるポリカーボネートの劣化

ヘッドライトと言えば、ランプを覆う透明の部品に、
一昔前はガラスが使われていたものの、最近では、
ポリカーボネートというプラスチック樹脂が使われています。

ガラスだと事故の際に破片が飛び散ってしまうデメリットがありましたが、
ポリカーボネートならガラスの250倍以上の耐衝撃性あると言われており、
そう簡単に割れることがありません。

耐熱性・難燃性にも優れているものの、
ガラスに比べると紫外線によって劣化しやすいのが、
ポリカーボネートの弱点です。

太陽光には様々な波長の光が含まれていますが、
紫外線はもっとも波長が短くて高エネルギーの光です。

強い光エネルギーを長期間・長時間に渡って浴びることで、
ポリカーボネートを構成している分子が次第に化学変化を起こして変質し、
その結果、透明性が失われて黄ばみ・曇りが見られるようになります。

紫外線以外に考えられる要因としては、

  • 酸性雨
  • 洗車時の傷
  • コーティング剥がれ
  • ハロゲンライトの熱

といったものが挙げられます。

車のボディ塗装と同じくヘッドライトの表面も、
コーティング剤で保護されているものの、
紫外線を浴びたり洗車でコーティングが徐々にはがされ、
ヘッドライトそのものがダメージを受けやすくなります。

また、ハロゲンランプを使ったヘッドライトの場合、
ライトの熱でポリカーボネートが変質して、
黄ばみ・曇りが起きることがあります。

他にもヘッドライトだけではなくて車のボンネットや屋根などが
全体的にザラザラとした感じになっている場合、
鉄粉の付着が原因と考えられます。

ヘッドライトの曇りと同じく鉄粉は通常の洗車で改善できるものではないので、
キチンとした対策をしなければいけません。

車の鉄粉対策についてはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

関連ページ:車ザラザラ(鉄粉)の落とし方|塗装のザラザラ取り方は粘土で鉄粉除去?

ポリカーボネートの劣化で車検も通らない?

ヘッドライトは車検時に厳しくチェックされる検査項目の一つで、
明るさ(カンデラ)・色(ケルビン)は、指定の数値内にしなければいけません。

ヘッドライトの黄ばみ・曇りが酷くて、
明るさ・色が規定範囲から超えてしまうと、
車検には通らなくなってしまいます。

そもそも、夜間走行のリスクを無駄に高めてしまうので、
ヘッドライトの黄ばみ・曇りが気になり始めたら、
早目にヘッドライト磨きをしたほうが良いですね。

ポリカーボネートの劣化を予防するには?

ポリカーボネートの劣化は紫外線や酸性雨、
物理的な傷から保護することです。

具体的には、

  • ヘッドライトフィルムを貼る
  • コーティング剤を塗る
  • ハロゲンランプからLEDに変える

といった予防対策があります。

ヘッドライトフィルムを貼る

ヘッドライトフィルムにはいくつか種類がありますが、
ヘッドライトの保護が目的であれば
プロテクションフィルムを選ぶのが良いです。

プロテクションフィルムは通常のヘッドライトフィルムに比べて、
フィルムに厚みがあるので、紫外線による黄ばみ・曇り予防だけではなく、
飛び石が当たって傷ついたり割れるのも防いでくれます。

フィルムの色も透明(クリア)なものが多いので、
ドレスアップ目的のヘッドライトフィルムとは違い、
車検に通るかどうか、余計な不安もありません。

ヘッドライトフィルムをDIYで自分で貼ることもできますが、

  • シワができる
  • 気泡が残る
  • フィルムがズレる

といった問題が起こりやすいので、
業者に任せるようが良いかもしれませが、
ただ作業工賃が上乗せされます。

ヘッドライトフィルム代と合わせて、
最低でも2万円以上の出費を見込んでおくと良いです。

コーティング剤を塗る

コーティング剤にもいろいろとありますが、
耐久性という視点から考えるのであれば、
やっぱりガラスコートを選ぶの良いです。

また、ボディ塗装にも使えるコーティング剤よりも、
ヘッドライト専用のコーティング剤を選んだほうが、
商品選びの段階で失敗する心配もなくなります。

「和光ケミカル」のガラス系コーティング剤や、
ワコーズの「ハードコート復元キット」

といったコーティング剤があり、
どちらもベース処理剤も付属しています。

ベース処理剤とは、後で説明をしますが、
耐水ペーパーやコンパウンドなどであらかじめ、
ヘッドライトを磨くためのグッズ一式です。

ハロゲンランプからLEDに変える

ヘッドライトのポリカーボネートは紫外線だけではなく、
ハロゲンランプの熱によって変質することがあります。

ハロゲンランプだと光と共に高熱も発するからです。

※ポリカーボネートの融点は約250 ℃で、
180 ℃までは問題なく耐えられるようです。

そこで、ハロゲンランプからLEDランプに交換すれば、
熱が出なくなるし、同じ電圧でもLEDランプの方が、
間違いなく明るくなる(輝度が高くなる)というメリットもあります。

耐水ペーパー+コンパウンドでヘッドライト磨き

ヘッドライトの曇り・黄ばみを消す最もオーソドックスな方法は、
耐水ペーパーとコンパウンドでヘッドライト磨きすることです。

耐水ペーパーもコンパウンドもどちらもいわゆる研磨剤で、
耐水ペーパーは紙やすりのようなもので、
コンパウンドは液体状(ゲル状)となっています。

耐水ペーパーで一通り曇り・黄ばみを磨き落とすと、
ヘッドライトがくすんだ状態になるので、
コンパウンドで磨いてならしていくことで、
元の透明度を取り戻す、といった感じです。

マスキングテープでヘッドライト周りを保護

耐水ペーパー磨き・コンパウンド磨きをする前に、
ヘッドライトの周囲にマスキングテープを貼りましょう。

磨く=削ることになるので、ヘッドライトを磨くつもりが、
ボディまで削ってしまうと、下手に傷が残ってしまうし、
塗装の剥がれた部分から錆が広がることだってあります。

またマイクロファイバーという目の細かい布を使って、
ヘッドライトに付着している細かいゴミを取り除いておきましょう。

耐水ペーパー磨きでヘッドライトの汚れを削り取る

耐水ペーパーでヘッドライトを磨く場合には、
絶えず水を流しておくようにしましょう。

乾いた状態で耐水ペーパーで磨いてしまうと、
耐水ペーパーで削れた部分に削りかすが目詰まりしてしまい、
いくらこすっても汚れが落ちなくなってしまいます。

耐水ペーパー磨きで気を付けなければいけない点は2つあり、
まず1つは、目の粗いものから目の細かいものに分けて磨くことです。

耐水ペーパーには番手と呼ばれる「目の粗さ」の段階があり、
番手が小さくなればなるほど目が粗く、たくさん削れるようになります。

最初は番手が小さくて目の粗い耐水ペーパーで磨き、
それから2段階、もしくは3段階に分けて番手を徐々に落として、
傷が残らないように磨いていきます。

耐水ペーパーの番手選びの一つの目安としては、

1000番→1500番→2000番

を選べばよいです。

数段階に分けて番手を落としていくことで、
前の番手で磨いた際にできた傷をならしていきます。

2つ目の注意点は一か所を集中的に磨いたり、
円を描くように丸く磨かないようにすることです。

耐水ペーパーは縦・横に規則正しく、
なおかつ均一になるように磨かなければいけません。

たとえば、最初は縦方向に耐水ペーパーで磨いていって、
その次に横方向に磨いていく、といった感じです。

耐水ペーパー磨きは、どこまでやれば良いのかというと、
逆にヘッドライトが曇るくらいで良いです。

ヘッドライトの透明度を取り戻すのはコンパウンドの役割なので、
耐水ペーパーは黄ばみ・曇りを削り落とすことを考えましょう。

もし、ヘッドライトの汚れが樹液だった場合には、
耐水ペーパーやコンパウンドで磨いたくらいでは、
樹液が落ちないかもしれません。

ヘッドライトに樹液がついてしまったような場合には、
こちらの記事を参考にしてみてくださいね。

関連ページ:車樹液落とし方|樹液除去対策にはお湯?粘土?コンパウンド?

コンパウンド磨きでヘッドライトの表面をならす

コンパウンドはゲル状の研磨剤なので、
研磨用スポンジにつけてヘッドライト磨きをしていきますが、
耐水ペーパーと同じく番手を分けて磨いていきます。

研磨用スポンジを変えずに
前の番手のコンパウンドが残った状態だと削りすぎることがあるので、
面倒でも研磨用スポンジは番手ごとに変えたほうが良いです。

コンパウンドにも粗目・中目・細目・極細目といった感じで、
目の粗さに違いがありますが、ヘッドライト磨きをする際には、

3000 → 7500 → 9800

といった感じでコンパウンドを選ぶと良いですが、
ソフト99トライアルセットのように、
あらかじめ細目、極細、超極細の3つがセットになっているものもあります。

ソフト99トライアルセットのコンパウンドも番手も、
先ほど紹介した目安と一緒です。

コンパウンドで磨く際も耐水ペーパーを使う場合と同じく、
徐々に番手を大きくして、前の番手の傷をならしていき、
縦横に規則正しく磨くようにします。

目の細かいコンパウンドで仕上げ磨きをすることで、
ヘッドライトで光が乱反射することがなくなり、
透明に近い状態を取り戻すことができます。

コーティング剤・ヘッドライトフィルムでヘッドライトを保護

耐水ペーパー磨き・コンパウンド磨きをした状態だと、
ヘッドライトは何の保護もされていない無防備のままです。

紫外線で劣化しやすいですしチリ・ホコリ・砂で傷つきやすいので、
コーティング剤かもしくはヘッドライトフィルムで
ヘッドライトを保護するようにしましょう。

自分でコンパウンド磨きしたり、
コーティング剤を塗った場合の拭き上げには、
マイクロファイバーを使うのがオススメです。

コーティング剤で保護する場合、
コーティング剤の劣化によって黄ばむこともあります。

こまめに洗車をすることがやはり大切ですし、
コーティング剤の効果は長くても半年くらいなので、
定期的なメンテナンスは欠かせません。

ヘッドライト磨きを業者に依頼した場合の料金など

ヘッドライト磨きは
オートバックスやイエローハットなどのカー用品店や、
ガソリンスタンドでもやってもらえます。

家庭でDIYでやる場合とは違って、
ポリッシャーという磨き専用の電動ブラシを使うので、
より短時間で均一にヘッドライト磨きをしてもらえます。

コンパウンドなども、様々な番手が充実していますし、
何よりもプロの技術でヘッドライト磨きをしてくれるので、
素人が下手に手を出すよりもうんときれいに磨き上げてくれます。

※技術力は担当者によって大きく異なります。

左右両方の作業時間・部品代+作業工賃の目安を
業者ごとに一覧でまとめています。

オートバックス

ヘッドライトポリッシュ

作業工賃3,000円~(税込3,240円~)
作業時間 20分~

ヘッドライトコーティング

作業工賃 5,000円~(税込5,400円~)
作業時間 40分~

車内・車外リフレッシュ関連サービス一覧|AUTOBACS.COM

ジェームス

ヘッドライトレンズクリーニング ※コーティングなし
作業工賃 2200円
作業時間 15分~

ヘッドライトレンズコーティングⅡ
作業工賃 4760円
作業時間 30分~

ヘッドライトクリーニング/コーティング|Open! Your Car Story. みんなのガレージ・ジェームス

その他のヘッドライト磨きの方法

耐水ペーパーとコンパウンドを使って
ヘッドライト磨きをする方法以外にも、

  • ピカール
  • ヘッドライト用クリーナー
  • 虫除けスプレー(ディート入り)
  • プレクサス

といったものを使って、
ヘッドライト磨きするやり方もあります。

ピカール

真ちゅう、銅、ステンレス、アルミ、錫、鉄など
様々な金属の汚れを取り除いて磨きあげてくれるのが
金属用洗剤のピカールです。

プラスチック類にも使うことができるので、
ヘッドライト磨きにも使うことができて、
曇り・黄ばみを取り除くことができます。

有機溶剤(灯油)によって汚れを浮かび上がらせると同時に、
ピカールには研磨剤も含まれていて、
汚れを削り落とす、といった効果もあります。

関連ページ:灯油処分費用|残った灯油はどうする?灯油は庭に捨てることができる?

ヘッドライト用クリーナー

ヘッドライトの汚れを落とすことに特化しているのが、
ヘッドライト用クリーナー(洗剤)です。

追記予定

プレクサス

プレクサスはアメリカで開発されたプラスチック専用整備品で、
もともとは、強化プラスチックでできている戦闘機のために
開発されたという経緯があります。

軍事品に適用される米軍品質検査基準(Fed.Spec.P-P-560)
という厳しい基準をクリアーしているため、
モータースポーツの世界でも使われています。

追記予定

虫除けスプレー(ディート入り)

追記予定

有機溶剤(エタノールなど)は避けたほうが良い?

ポリカーボネート製のヘッドライト磨きで、
エタノールなど油性の有機溶剤に関しては、
使用時に注意が必要です。

ポリカーボネート自体が有機溶剤で溶けてしまい、
白濁したりひび割れることもあるからです。

車に使われるボディ塗料も有機溶剤によって、
塗装が剥がれることがあるので、
使用を避けるかもしくは、使用しないようが良いです。

ここで紹介してきたヘッドライト磨きグッズの中にも、
ピカールには有機溶剤は含まれているので、
ピカールを長時間、ヘッドライトに塗り続けるのは避けて、
使用後はしっかりと水洗いする必要があります。

ヘッドライト用クリーナーの中にも、
有機溶剤が使われているものがあるので、
成分表を良く確認するか、不安があれば、
カー用品店などで相談をしたほうが良いです。

ヘッドライトと車検について

車検では、ウィンカーの正常な点灯やブレーキの制動力と同じく、
ヘッドライトも重要な検査項目の一つとなっています。

ヘッドライトの曇り・黄ばみがひどくて、
十分な明るさが出なくなっていたり、
ヘッドライトの色が黄色に近くなると、
車検に通らなくなります。

コーティング剤を塗ったりヘッドライトフィルムを貼る場合にも、
車検の基準に通る状態にしなければいけません。

自動車検査法人の審査事務規定の
第5章継続検査及び構造等変更検査等の中の5-58で、
ヘッドライト(前照灯)の検査内容が詳しくまとめられています。

検査内容を抜粋して要約をすると、

・灯光の色は白色※1
・左右で色が違ってはいけないし左右対称に設置しなければいけない
・色温度は3000~6000K(ケルビン)程度※2
・ランプの数はロービームで2灯、ハイビームでは2灯ないし4灯
・ハイビーム時の明るさは、2灯式では1万5000カンデラ以上。4灯式では1万2000カンデラ以上

※1
平成27年9月1日までは黄色もでしたが白色のみとなりました。
ただし平成17年12月31日以前の車は「黄色」でも車検では認められます。

※2
ケルビン数(色温度)は高くなるほど光の色は白から青に近くなり、
低くなるほど白から黄色へと近づきます。
7000ケルビンを越えない範囲が車検で認められるひとつの目安で、
同ケルビン=同じ色というわけではなく、環境によって微妙に色は異なります。

関連ページ:イエローハット車検費用|etc持ち込みセットアップ料金や廃車費用

追記予定

ヘッドライトが曇っているだけで車検に通らない可能性が出てきて、
追加の整備費用が必要になることもあり得るわけですが、他にも、
微妙な条件で車検に通らないケースはたくさんあります。

たとえば、車の室内灯(ルームランプ)が点灯しないとか、
ルームランプの明るさが十分ではない場合にも、
車検で落とされる可能性があります。

関連ページ:車ルームランプが消えない原因|室内灯がつかない・消えない故障修理

シートベルトの戻りが悪いとか、シートベルトの警告灯が点灯しない場合にも、
シートベルトが正常に機能していない可能性が考えられるので、
やはり車検で落とされる可能性が出てきます。

関連ページ:シートベルト戻らない|ほつれ・戻りが悪いシートベルト修理・車検

関連ページ:シートベルト警告灯つかない・消えない原因や車検・修理代は?

関連ページ:シートベルト警告音解除・消し方|消えないと車検は?トヨタ車は?

タイヤの摩耗が進んでいてスリップサインが見えるような場合にも、
車検ではねられることがありますが、劣化してひび割れているような場合も、
車検で落とされる可能性が出てきます。

関連ページ:タイヤひび割れ原因と補修・交換時期|側面のひび割れは大丈夫?車検は?

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