パスポートの裏表紙(裏面)を見てみると、
何やら自分で記入したほうが良い?と思われる
「所持人記入欄」というスペースがあります。
所持人記入欄って、どんな情報をどんな風に書くのが良いんでしょうか?
連絡先の住所や電話番号は英語?日本語?
住所変更した場合や訂正したい場合は
パスポート再発行などの手続きが必要になるんでしょうか?
目次
パスポート裏表紙は所持人記入欄
パスポート裏表紙は所持人記入欄と呼ばれ、
パスポートのページの中で唯一、
自分で(自由に)記入できる場所です。
極端に言ってしまえば、
パスポートを破損・汚損させるようなことがなければ、
パスポート裏表紙の所持人記入欄には、
何を書いても構いません。
逆に言うと、パスポートの他のページ(査証欄など)には、
一切の書き込みやメモをしてはいけません。
ちょっとした落書きやメモでも
パスポート再発行しなきゃいけない可能性があるので、
パスポートを汚したりしないように十分に気を付けましょう。
関連ページ:パスポート落書きは無効で再発行?査証欄・写真落書きは入国拒否?
さてさて、パスポート裏面(裏表紙)にある所持人記入欄には、
- 所持人の氏名、住所、電話
- 外国に居住する場合の住所
- 事故の場合の連絡先
という3つの項目があるので、
それぞれの記入欄の書き方と記入例をざっと説明していきます。
所持人の氏名、住所、電話
パスポート所有者が現在住んでいる住所を記入します。
日本に住んでいるのであれば日本の住所になるし、
海外で暮らしているのであれば海外の住所になります。
基本的に連絡が取れる住所であれば良いので、
住民票の情報と一緒にしなきゃいけないとか、
本籍地を書かなきゃいけない、といったルールはありません。
言語が指定されているわけでもないので、
日本語でも英語でも、ドイツ語でもフランス語でも、
なんでもかまいません。
結婚して旧姓から新姓に変わったとしても、
わざわざ所持人記入欄の氏名や住所を変更する必要もありません。
ただ新婚旅行に行く前には、
パスポートを紛失した場合に備えて、
パスポートが届く連絡先に変更しておいたほうが良いでしょう。
関連ページ:新婚旅行のパスポート・クレジットカードは旧姓のまま使用可?航空券は旧姓併記?
ただ、クレジットカード契約や引っ越しの際の住民票の異動など、
本人確認書類の提出が求められるようなケースで、
パスポートを本人確認書類として使いたい場合。
パスポートの所持人記入欄と結婚後の新姓を
一致させておかなければいけません。
新婚旅行にしばらく行く機会がなさそうであれば、
所持人記入欄はさっさと新姓に書き換えておいた方が良さそうです。
外国に居住する場合の住所
海外に長く滞在する予定で、
滞在する場所がほぼ1カ所になるようならば、
ここに記入をしておくと良いでしょう。
事故の場合の連絡先
何らかのケガ・病気・事故などが起きたり、事件に巻き込まれるなど、
自分から連絡ができるような状況じゃなくなった場合の
緊急連絡先となる電話番号を記入するのが良いでしょう。
連絡手段は別に指定されているわけでじゃないので、
固定電話でも携帯電話も構いません。
- メールアドレス
- ラインID
- スカイプID
- チャットワークID
などなどでも構いません。
ただ、電話番号の場合には、
国番号も記入をしておいたほうが良いですね。
日本の場合だと国番号は「81」です。
「03-1234-5678」という電話番号の場合だと、
「81-3-1234-5678」
となります。
国際電話のルール上、市外局番にあたる部分の、
最初の「0」は省略します。
「090-9876-5432」
にかける場合には、
「81-90-9876-5432」
となります。
パスポート所持人記入欄は書かないとダメ?
パスポート裏面(裏表紙)の所持人記入欄に記入するかどうかは、
義務付けられているわけではなく任意となっています。
パスポートを発行してもらったら絶対に記入しなきゃいけないわけじゃないし、
法的に有効な連絡先住所を書かなきゃいけないわけでもありません。
所持人記入欄を書かないまま海外旅行へ行ったり、
パスポートの有効期限が切れたとしても、
何らかの罰則や処分を受けるようなこともありません。
ただ、虚偽の情報を記入するのは避けるようにしましょうね。
最悪の場合には公文書偽造に問われる可能性があるので、
できるだけ信頼できる情報を記入するようにしましょう。
英語?ローマ字?日本語?現地語?
パスポート裏面(裏表紙)の所持人記入欄に記入するにあたって、
英語で書かなきゃいけないの?それとも日本語にすべき?
ローマ字もしくは滞在先の現地語が良いのか?
というのも、別に決まりがあるわけじゃないので、
自分の自由に決めることができます。
ただ、パスポートを紛失した場合のことを考えると、
英語もしくはローマ字表記が良いんじゃないでしょうか。
海外で万が一、パスポートをなくしてしまった場合、
日本語で所持人記入欄を書いていると、
どこの誰に連絡をすれば良いのか?
海外の人にはさっぱりわからないですからね。
関連ページ:パスポートの英語の月の意味|アルファベット・ローマ字の注意点
日本語ではなく英語で書くと、
拾った人に自分の個人情報が知られてしまう、
という危険はもちろんあるものの、
少なくともパスポートを悪用される心配は低いと言えます。
パスポートの提示が求められる場合、たいていは、
顔写真の査証欄を参照されますから、
パスポートの顔写真と実際にパスポートを持ってきた人の顔が違えば、
その時点で、パスポートを悪用していることが一発でばれてしまうからです。
関連ページ:パスポートコピーはどこ?パスポート悪用・紛失は海外旅行中に注意!
所持人記入欄の住所変更の記入例|訂正・書き損じは二重線
住所変更をしたりや電話番号を変えたりなど、
所持人記入欄の情報を訂正したい場合には、
記入済みの情報を二重線で訂正して、
余白に新情報を記入するのが原則です。
ただあくまでも所持人記入欄の記入は任意なので、
自分もしくは、他人から見てわかるように訂正できていれば、
特に問題はありません。
逆に気を付けたいのは、余白が十分にないからと言って、
パスポートの別のページにメモを書き込みしてしまったり、
自分で勝手にページを追加してしまう行為です。
メモ用紙をただ挟んでおく分には問題ありませんが、
パスポートの余計な書き込みや物理的な加工は法律で禁止されています。
入国審査・出国審査で止められる可能性もあるので、
くれぐれも所持人記入欄だけに記入をしましょう。
引越し・結婚でパスポートの住所変更手続きは必要?
ちなみに引越し・結婚で住民票を移動させたり、
本籍地が変わるようなことがあった場合、
運転免許は更新手続きが必要になります。
最寄りの警察署に行って、申請書類に記入をし、
新しい住所を裏書きしてもらう必要があります。
パスポートの場合は、こうした更新手続きは必要なのかというと、
海外赴任などをすることになった場合も含めて、手続き不要です。
結婚して姓名が変わった場合や本籍地を移動した場合など、
査証欄の記載事項が変わった場合を除けば、
居住地が変わっただけで、パスポートの変更手続きをする必要はありません。
海外でわざわざ大使館まで出向いて
パスポートの変更・再発行手続きする必要もありません。
関連ページ:新婚旅行のパスポートは旧姓のまま使用可?名前変更の注意点
所持人記入欄の記入でパスポートを身分証に使える
パスポート裏面(裏表紙)の所持人記入欄を記入するメリットは、
1つは紛失した場合に、戻ってくる可能性が高くなること。
ただ、海外でパスポートを紛失した場合には、
自分の手元に戻ってくる確率は、
ちょっと絶望的に低いと思われますが。。。。
そして所持人記入欄を記入するもう一つのメリットが、
パスポートを身分証(本人確認書類)として使えること。
インターネット回線や携帯電話の契約、
行政関係の書類手続きなどで、
パスポートを使うことができます。
銀行口座の開設に関しても、
- ゆうちょ銀行
- 三菱東京UFJ銀行
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- りそな銀行
- 中央労金
といった銀行に関しては、
所持人記入欄に記入済みのパスポート1つあれば
本人確認ができて口座開設することができます。
身分証として多くの人が持っている免許証は、
取得するには年齢制限(車だと18歳以上)があるため、
学生の子供だと学校から発行される学生証が身分証のように使えるものの、
学生証だけでは本人確認書類としては認められないケースも多いです。
学生証以外にも、そこに住んでいることを証明する書類(健康保険証など)
の提示を求められることが多いんですが、学生の子供であっても、
パスポートを持っていれば、パスポートだけで本人確認できるようになります。