12人の優しい日本人ネタバレ考察|12人の優しい日本人感想

確かにどんでん返し系ではあるけれど、
ユージュアルサスペクツ
のインパクトの方がずっと大きいかな。

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ただまぁ、同じどんでん返し系の映画で評判が良いけれど、
個人的にはどうかな?と感じるバタフライエフェクトに比べると、
十分に見ごたえがあって楽しめる映画でした。

どんでん返しと言うよりは、ウミガメのスープにあるような、
水平思考パズルみたいなストーリーでした。

12人の優しい日本人のあらすじ

元亭主をトラックに突き飛ばして
殺した疑いを持たれている容疑者の女性。

裁判員裁判制度で選ばれた
12人の一般人たちは、
法廷で証言内容を傍聴。

法廷シーンはまるまるカットされ、
容疑者の女性は結局、姿を全くあらわさないですね。

陪審員たちは、その後、一つの部屋に集められ、
この女性が有罪か無罪か、決を集めたところ、
12人のうち11人がなんと、女性は無罪だと主張

元亭主が相当にだらしがないのに、
それでも復縁を迫っていたため、
元亭主は突き飛ばされてもやむを得ない

むしろ、子供を抱えた
美人な女性を有罪にするなんてできない。

そんな同情から、
彼女の無罪に賛成する人が
多数いたわけです。

しかし12人のうちたった1人、
異議を唱える人がいました。

罪は罪じゃないか?
償うべきじゃないか?

そんな風に議論を
蒸し返していきます。

状況を再確認していくと、
彼女に殺意があったとしか思えない
そんな展開になっていきます。

次第に彼女の有罪に賛成する人も増え、
有罪で決着がつきそうになるのですが、、
どうしても無罪を主張する人もいます。

根拠はないけれど、
どこか納得がいかない。

そんな理由で、
有罪に賛成できない
と言う人たちもいました。

彼女の無罪を主張する人たちは、
論破されるぎりぎりのところまで、
追い詰められていきますが、、、
ここから思わぬ見解も飛び出します。

彼女に殺意はなかったんじゃないか?
そう思わせる見解も次々と出てきます。

果たして、彼女は
有罪になってしまうのか?
無罪となるのか?

結末はいかに??

12人の優しい日本人のネタバレつきの感想

ここからは
かなりネタバレ
していきます。

結末をまだ知りたくない!
と言う際には、くれぐれもご注意ください。

最終的には、
元亭主が人生に絶望し、
自らトラックに飛び込んだ。

目撃者のおばちゃんの証言は、
まるであてにならない。

よって彼女は無罪
彼女に殺意はなかった。

そんな結末を迎えます。

無罪から一転して、
有罪に大きく傾きかけて、
そこからさらに無罪に
話が変わっていく。

どんでん返しと言えばそうなんですが、
結末のインパクトは小さかった
ように感じます。

元亭主が自分から、
トラックに飛び込んだって言うけれど、
それってこじつけ過ぎじゃないか?
そんな気がするわけです。

どっちかって言うと、
口論していた元亭主と元妻のところへ、
居眠り運転していたトラックが接近。

元妻は気づかなかったものの、
元亭主がいち早く気づいて、
彼女を脇に押しのけた。

単純な位置関係的に、
元妻の背中側、
元亭主の正面
からトラックが近づいてきただけじゃない?

そんな展開の方が、
現実的じゃないか?
という気がするわけです。

復縁を迫ってるわけだから、
元亭主は彼女のことを、
心から愛していたはず。

それならば、
彼女を助けるという選択肢
を選ぶのは不思議でもなんでもない。

そんな気がするわけです。

まぁ、そうだとすれば、元亭主は元妻と一緒に、
道路脇に飛び込んでいたとも考えられますが。

12人の優しい日本人で、
最大のどんでん返しは、
判決の行方よりも、
豊川悦司が最後に放つ一言

そっちの方がずっと、
インパクトあった気がします。

「俺は俳優だよ。」

12人の優しい日本人は水平思考パズルだ

この映画を見ていて
強く感じたのは、
ウミガメのスープっぽい
ってこと。

「ウミガメのスープ」で検索すると、
いろんなサイトが見つかります。

ある男が、とある海の見えるレストランで「ウミガメのスープ」を注文しました。
しかし、彼はその「ウミガメのスープ」を一口飲んだところで止め、シェフを呼びました。
「すみません。これは本当にウミガメのスープですか?」
「はい・・・ ウミガメのスープに間違いございません。」
男は勘定を済ませ、帰宅した後、自殺をしました。
何故でしょう?

こんな風に問題が出題され、
事件の真相を
「YES/NO」の質問だけ
で解き明かしていく。

そんな思考パズルゲームです。

「男はウミガメのスープを過去に飲んだことがありますか?」
「ウミガメのスープじゃなかったら自殺をしなかった?」

こんな風に
答えを知っている出題者に
質問をしていき、
謎を解き明かしていきます。

12人の優しい日本人でも、
徐々に謎が解けていく様子は、
ウミガメのスープっぽいなと、
そんな印象がありました。

水平思考パズルでも、
1人の出題者に対して、
複数の質問者で相談しながら
推理をしていくのが一般的。

みんなの意見を寄せ合い、
同意を得ながら推理する。

12人の優しい日本人も、
そのまま水平思考パズルの
題材にできるような、
そんなストーリーだったように感じます。

「ろくべえ待ってろよ」と大小田君

12人の優しい日本人では、
最終的に11人対1人
の議論となります。

ただ一人、
有罪を主張し続けていた人も、
結局は、個人的な感情から、
有罪にしようとしていただけ。

離婚を迫られている奥さんへの腹いせ
みたいな感じで、有罪にしようとしていただけでした。

最後は誰一人として、
彼の味方をしなくなったわけですが、
僕が小学校1年生の頃にも、
似たようなことがありました。笑

国語の教科書に載っていた
「ろくべえ待ってろよ」
という話の勉強していた時のこと。

大小田君という男の子が、
物語の一部に疑問を投げかけました。

穴にはまった犬のろくべえを助けるために、最後は、
ろくべえの彼女だというクッキーという雌犬が登場。

クッキーをひも付きのかごに入れて
穴へとおろしていきます。

クッキーのかごへ
とろくべえが飛び乗ったところで
かごを引っ張り上げます。

これで一件落着するんですが、
大小田君はなんて言ったかというと、
「クッキーは本物のクッキーじゃないか?」
って、言い放ったわけです。

彼の発言で、
クラス中が大盛り上がり。笑

「そんなわけないだろ!」
と、みんな口々に、
大小田君を非難します。

大小田君は頑張って、
反論していくものの、
最後は議論に屈して降参

自分の意見を撤回したんですが、
その時、僕には大小田君を援護できる
アイデアがありました。

犬型のクッキーにラジコン機能が
埋め込まれていたんじゃないか?

そう考えると、
けっこうつじつまが
あうんですよ。笑

そんなネタを抱えつつも、
非難ごうごうの大小田君の姿
を見て、言うに言えず。。。

12人の優しい日本人を見て、
どんどん追い込まれる有罪論者と
大小田君がどうしてもダブって
見えてしまいました。笑

12人の優しい日本人のキャスト(出演者)情報

塩見三省 陪審員1号役

40歳の女子高校体育教師で陪審員長。4年前にも陪審員を経験しているという設定

2014年3月ごろに体調を崩して入院し、体調不良の理由は脳出血であったことを2016年2月26日放送のNHK総合テレビ『あさイチ』にゲスト出演した際に公表。

『徹子の部屋』に出演した際、お世話になった人物に岸田今日子を挙げ、俳優活動をする上で何かあった時に必ず声を掛けてくれたと感謝の言葉を述べている。

相島一之 陪審員2号

28歳の精密機械製造会社従業員。「話し合いがしたい」と言って被告女性の有罪を主張し始める。妻と別居しているという設定

三谷幸喜が立ち上げに参加している1987年に東京サンシャインボーイズに入団し、1994年の『罠』までの全作品&劇団活動停止後も三谷幸喜作品には欠かせない役者の一人。

2008年に直腸ガンを患い、摘出手術を受けたものの、現在でもテレビや映画の第一線で活躍を続けています。

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